004:ティースジュエリーとは?

JOURNAL No.004

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歯につけるジュエリー「トゥースジェム」の特徴と、知っておきたいことを歯科医師・歯科衛生士が解説

KEY TAKEAWAYS

  • ティースジュエリーとは、歯の表面にストーンやモチーフを装着して楽しむ口元のアクセサリー
  • 「トゥースジェム(Tooth Gem)」とも呼ばれ、歯をファッションの一部として楽しむスタイルとして広がっている
  • 一般的な接着方法ではエッチングなどの処置が用いられることがあり、装着方法だけでなく、その後の口腔ケアまで知って楽しむことが大切

ティースジュエリーとは?

ティースジュエリーとは、歯の表面に小さなストーンや金属製のモチーフなどを装着し、口元を飾るアクセサリーです。

「トゥースジェム(Tooth Gem)」と呼ばれることもあり、笑ったときや話したときに見える、小さなジュエリーとして楽しまれています。

ピアスやリング、ネイルと同じように、“歯も、自分らしさを表現する場所にする。”そんな発想を持ったジュエリーです。

ただ、歯はアクセサリーを身につける場所であると同時に、身体の一部でもあります。ティースジュエリーを楽しむなら、「何をつけるか」だけではなく、どのように歯へ装着するのか、装着後にどうケアするのかについても知っておきたいところです。

この記事では、ティースジュエリーの特徴や装着方法、そして歯科医師・歯科衛生士の立場から知っておいてほしいことを解説します。

ティースジュエリーはどうやってつける?

ティースジュエリーにはさまざまな方法がありますが、代表的なのが、歯の表面に接着材料を使ってストーンなどを固定する方法です。

小さなストーンをひとつだけつけたり、複数を組み合わせたり。星やハートなど、さまざまなモチーフを選ぶこともできます。色や形、配置の組み合わせによって、口元に自分らしいデザインをつくれる。この自由度の高さが、ティースジュエリーの魅力のひとつです。

なぜティースジュエリーが注目されている?

口元は、人と話したり、笑ったりしたときに自然と目に入る場所です。そこに小さな光がひとつ加わるだけで、笑ったときの印象が変わる。小さなストーンやモチーフが、笑った瞬間に光る。

メイクやネイル、アクセサリーの延長として、口元にも自分らしい表現を取り入れられます。歯を隠すのではなく、歯そのものを、見せるファッションへ。それが、ティースジュエリーが持つ魅力のひとつです。

ティースジュエリーを楽しむ前に知っておきたいこと

ティースジュエリーは、口元を自由に飾れる魅力的なアクセサリーです。一方で、装着する場所は「歯」です。

一般的なティースジュエリーでは、ストーンなどを歯の表面へ接着するため、装着方法によってはエッチングと呼ばれる処置が行われることがあります。

また、歯の表面にジュエリーがつくことで、その周囲には境界や段差が生まれます。形状や装着状態、セルフケアの状況によっては、ジュエリーの周囲にプラーク(歯垢)や食物残渣が残りやすくなる可能性があります。

だからこそ、何をつけるか。どうつけるか。どう磨くか。そして、どう外すか。デザインだけではなく、そこまで理解したうえで楽しむことが大切です。

PROFESSIONAL PERSPECTIVE

歯科医師が考える「ティースジュエリーとエッチング」

ティースジュエリーは、とても魅力的な表現方法です。私自身、歯をファッションとして楽しむ文化がもっと広がってほしいと思っています。ただ、歯科医師として見ると、ひとつ気になることがあります。それは、ジュエリーを歯に接着するための処置です。

ティースジュエリーの装着方法では、接着力を得るために「エッチング」と呼ばれる処置が行われることがあります。エッチングとは、リン酸などを使用してエナメル質の表面を処理し、微細な凹凸をつくることで、レジンなどの接着材料を歯につきやすくする技術です。歯科治療では、虫歯をレジンで修復するときや、矯正装置を接着するときなどにも使われています。

決して、「エッチング=悪い処置」ということではありません。必要な歯科治療のためであれば、歯科医師である私自身も行う処置です。だからこそ、少し考えてしまいます。

治療のためではなく、ジュエリーをつけるために、健康な歯をエッチングする必要があるのだろうか。

エッチングは、歯をドリルで削る処置ではありません。しかし、接着性を得るために、健康なエナメル質の表面性状を意図的に変化させる処置ではあります。

ティースジュエリーという文化を否定したいわけではありません。むしろ、かわいいと思う。だからこそ、

自分の患者さんの健康な歯に、装飾だけを目的としてエッチングをするか。

そう聞かれたら、歯科医師である私は積極的には選びません。かわいいこと。自分らしくあること。そして、歯を大切にすること。そのどれかを諦めるのではなく、できるだけ全部を叶えたい。だったら、

「歯に直接つける」以外の方法で、歯をジュエリーとして楽しむことはできないだろうか。

そんな発想が生まれます。

歯科衛生士が考える「ティースジュエリーと日々のケア」

ティースジュエリーは、見た目の美しさだけでなく、日々の口腔ケアとの関係も大切です。歯科衛生士の立場から見ると、気になるのは装着するときだけではありません。つけたあと、毎日どうケアしていくか。

歯の表面にジュエリーがつくことで、その周囲には境界や段差が生まれます。形状や装着状態によっては、歯ブラシの毛先が届きにくい部分ができたり、プラークが残りやすくなったりする可能性があります。

そのため、

  • ジュエリー周囲を意識した丁寧なブラッシング
  • 磨き残しが起こりやすい部分の確認
  • 必要に応じた歯科医院でのプロフェッショナルケア

といった、装着後の日常的な管理も大切になります。

ティースジュエリーは、「つけた瞬間がゴール」ではありません。つけたあとも歯を大切にしながら、どう楽しんでいくか。歯科医師が装着方法や歯への処置を考えるように、歯科衛生士は毎日の生活の中で口腔内をどう清潔に保つかを考えます。

デザインを楽しむこと。そして、歯を大切にすること。その両方を考えることが、ティースジュエリーを楽しむうえで大切だと私たちは考えています。

FAQ

Q. ティースジュエリーとトゥースジェムは違いますか?

呼び方や定義はサービスによって異なります。

一般的には、歯の表面に装着する小さなストーンなどを「トゥースジェム」と呼び、それらを含めた歯の装飾を広く「ティースジュエリー」と表現することがあります。

Q. ティースジュエリーをつけるとき、歯を削りますか?

装着方法によって異なります。

一般的な酸エッチングは、歯科用ドリルで歯を切削する処置とは異なります。

一方で、リン酸などによってエナメル質表面を処理し、接着しやすい微細な表面性状に変化させる処置です。

Q. エッチングは歯に悪いのですか?

エッチングは、歯科治療で用いられている接着技術であり、「エッチング=悪い処置」ということではありません。

大切なのは、何のために、どのような方法で行うのかです。

必要な歯科治療で行うエッチングと、健康な歯への装飾を目的としたエッチングは、分けて考える必要があるとDr.Grillz Tokyoでは考えています。

Q. ティースジュエリーをつけると虫歯になりますか?

ティースジュエリーをつけることで、必ず虫歯になるわけではありません。

ただし、装飾物の周囲にはプラークが蓄積する可能性があり、清掃状態などによっては、う蝕や歯周組織への影響を考慮する必要があります。

装着後は、装飾物の周囲も含めて丁寧に口腔ケアを行うことが大切です。

Q. ティースジュエリーは自分でつけてもいいですか?

使用する接着材料や装着・除去方法によっては、エナメル質などに影響を与える可能性があります。

歯はアクセサリーをつける場所であると同時に、大切な身体の一部です。

装着を検討する場合は、口腔内や歯科材料について専門的な知識を持つ歯科医師に相談することをおすすめします。

FROM THE JOURNAL

かわいい。その気持ちは、きっと新しい文化が生まれる一番最初の理由です。

でも、歯に関わる仕事をしているから、その先まで考えてしまう。もっと自由に。もっと気軽に。そして、歯を大切にしたまま。

口元にも、ジュエリーという選択肢を。その方法は、ひとつじゃなくていいと思うのです。

̶ Dr.Grillz Tokyo

EDITORIAL

Publisher

Dr.Grillz Tokyo

Medical Supervision

鈴木 麟太郎(歯科医師 / Dentist)

Oral Care Supervision

早坂 萌(歯科衛生士 / Dental Hygienist)

※本記事は、歯科医師・歯科衛生士の監修のもと、ティースジュエリーの一般的な装着方法と口腔ケアについて解説しています。

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